専修大学ラグビー部S&Cプログラム(下半身)
こんにちは。坂井です。
専修大学ラグビー部は1月27日の納会で新チームの体制を発表し、2012年度チームの練習は2月15日のミーティング後に再開します。
S&Cの今年度の方針ですが、Bakerら(1999)によると、ラグビー選手ではランニングスピードとスクワットの挙上重量、下肢筋パワーの相関が高いことが報告されており、またBakerら(2002)によると、高いレベルのラグビー選手ではベンチプレス、スクワットの1RM値が高いことが報告されていることから、前年度に引き続き「BIG3向上」です。
特に1月に行った測定ではスクワット、パワークリーンの挙上重量が前年度と比べても数値が低かったので力を入れて取り組みたいと思います。
プログラムデザインですが、昨年度と違い2012年度ではBIG3に関しては年間通じて高重量プログラムを導入します。
Hamadaら(2000)によると、最大または最大に近い筋収縮が、高強度収縮の数秒から2〜3分後に「強縮後増強作用」を引き起こし、増強作用はタイプⅡ線維において顕著であると報告されており、この神経筋の増強作用には、運動中の筋パフォーマンスと筋線維の動員に対して重要な効果があります。
またサイズの原理では、高重量(3〜5RM)では軽重量(12〜15RM)よりも閾値の高い運動単位が動員されることから、BIG3では年間を通じ3〜5RMプログラムを導入し、補助エクササイズでボリュームコントロールをしていきます。
2月からの肥大プログラムは以下の通りです。
(Day1)
・ パワークリーン 5/60% 5/70% 3/85% 3/90% 3/90%
・ スクワット 10/60% 5/70% 1/90% 3/93% 3/93% 3/93% 3/Q125% 3/Q125% 3/Q125%
・ ランジウォーク 30m×5(フロントロー70kg、FW60kg、BK50kg)
・ RDL 10/ 8/ 6/ 6/ 6/
・ レッグカール(徒手抵抗) 10×5
・ ショルダーシュラッグ 15/ 12/ 10/ 10/ 10/
・ コア4種目
2月は週4回のセッションで、本日紹介するのは週始めの下肢のセッションのプログラムです。
スクワットのQは高重量でクォータースクワットを行い、コアスタビリティにアプローチすることが目的となっています。
次回は上肢プログラムについて紹介したいと思います。
<参考文献>
Hamada , T. , Sale , D.G. , MacDougall , J.D. , and Tarnopolsky , M.A. 2000 Postactivation potentiation , fiber type , and twitch contraction time in human knee extensor muscles. Journal of Applied Physiology 88:2131-2137
BAKER, DANIEL; NANCE, STEVEN. (1999). The Relation Between Strength and Power in Professional Rugby League Players. Journal of Strength & Conditioning Research. 13(3):224-229, August 1999.
BAKER, DANIEL. (2002)
Differences in Strength and Power Among Junior-High, Senior-High, College-Aged, and Elite Professional Rugby League Players. Journal of Strength & Conditioning Research. 16(4):581-585, November 2002..